色から導き出す横断幕の作成ポイントをご紹介

応援や販促用などの横断幕は、遠くから見ても分かりやすく、かつ狙った効果が確実にあるものでなければなりません。 効果的な横断幕を作成するには、色の仕組みや効果などを知っていればこそといえます。
そこで、今回は横断幕と色の関連性についてご説明します。
この記事を最後まで読めば効果のある目立つ横断幕を作ることができますよ。
▼色に詳しい方はコチラをご参考ください。→横断幕を作る際の色選びのポイントとは
色の基本を簡単にまとめてみました
私たちの生活は、色で埋め尽くされています。 そんな中で、より目立つ横断幕を作るには、好きな色を使うのもいいですが理論的な知識に基づく色の設計が必要です。 ここでは色の基本を簡単にまとめました。
色の三原色

紙や布の印刷で使用する色の三原色は、赤(マゼンダ)・青(シアン)・黄色(イエロー)からなり、すべての色が混ざると限りなく黒に近づきます。
ちなみに黄色は皆さんがよく知る原色の黄色ですが、マゼンダは濃いピンクに近い赤、シアンはターコイズブルーのような水色に近い青です。
印刷時にはこの3色から思い通りの色になるように調整します。
色相
「色相」とは赤、青、緑などの色合い・色調のことです。 また、色の配列を輪のように並べ、体系的にまとめたものを色相環といいます。 「赤→紫→青→緑→黄色→オレンジ→赤」という具合です。

横断幕で使う色の組み合わせの相性は、基本的には色相環で向かい合う2色(補色)・等間隔で作る三角形上(3色)・四角形上の色(4色)を選ぶと比較的まとめやすくなります。
暖色・寒色

暖色は温かみを感じる色味のことで、赤、朱色、オレンジなどです。 寒色は青、紫などで、緑や黄色は中性色です。
暖色は活気づける・寒色は落ち着かせるなどの心理効果があり、実際に血圧など身体にも影響を及ぼします。 それらが心身に作用して、「温かい感じ」「冷たい感じ」など色の持つ雰囲気を感じるのです。
明度と彩度

明度は色の明るさの度合いのことです。 一口に青といっても、深海のような暗い青もあれば、秋の青空のような明るい青もあります。 このように、色の明るさを段階的に見ることを明度といい、明度が低い(暗い)・高い(明るい)と表現します。
一方彩度は、色の鮮やかさの度合いを表します。 同じく青を取って説明すると、彩度が低い青はグレーが混ざったようなくすんだ青、彩度が高い青は原色のようなパキッとした青です。
特に明度は、横断幕を作成する際に重要なポイントとなります。
有彩色と無彩色
有彩色は文字通り色のある色、無彩色は色のない色です。 有彩色は色の彩度や明度、色自体の特色がありますが、無彩色には白から黒の間の明度しかありません。
無彩色はモノトーンと覚えておくとわかりやすいでしょう。

目立つ横断幕の作成ポイントとは
色の基本を抑えたところで、ここからはいよいよ目立つ横断幕を作成するための知識についてご紹介します。
視認性とは?
視認性とは、「色の見やすさ」のことです。
たとえば反対色の場合、原色のピンクと緑など同じ明度の組み合わせは、チカチカして視認性がかえって良くない場合もありますが、明度に差をつけるかセパレーション(境界線をいれる)で調和するため問題ありません。

高明度の黄色い文字の場合、黒や青など低明度の色の背景だとよく見えますが、白やピンクなど高明度の色の背景ではよく見えません。
このように、視認性が高い組み合わせは、一般的に反対色や明度の差が大きい組み合わせが有効です。
可読性とは?
可読性とは「文字の読みやすさ」のことです。
可読性は視認性にも関係があり、明度差が大きければ大きいほど可読性は高くなります。

ただし、明度差が大きくても、強い色の背景だと細いフォントの文字は潰れて読みづらくなります。 同様に、文字の大きさや文字と文字との間隔なども影響するので注意が必要です。
また、暖色系の文字は膨らんで見える性質があり、寒色系の文字は縮んで見える性質があります。
誘目性とは?

誘目性とは、「目の引きやすさ」のことです。
端的に言ってしまえば「目立つ」ということでしょう。
たとえば危険を知らせる区域には黒と黄色のストライプ、禁止を示す標識などには赤や黄色などがよく使用されます。
横断幕を作る際の色選びのポイント
横断幕の色やデザインを考える際は、可読性と誘目性を重視し認識してもらいやすい点を意識して作成する必要があります。
応援用横断幕を作成する際の色選びのポイント

応援用の横断幕を作成する際には、パッと見て「自分のことを応援している」と分かってもらえることが第一です。 また、横断幕を見て気持ちが励まされるようなものがオススメです。
- チームカラーを取り入れる
- ユニフォームの色と揃える
- 赤やオレンジなど気持ちを奮起させるような暖色を使うのもオススメ
- 文字と背景は明度差を大きくする
集客(イベント)用横断幕を作成する際の色選びのポイント

集客用の横断幕となると、少しポイントが異なります。 見る人の気持を奮起させるより、ひと目で見て内容が分かるものにしなければなりません。 多色使いよりもシンプルな色使いで誘目性を重視するのがおすすめです。
- お店や商品イメージに合った色にする
- 内容がひと目で見て分かる色、シンプルなデザインにする
- 赤は購買意欲を促す色といえる
※横断幕の作成事例などはこちらをご参考ください。
ジャンル別デザイン例
まとめ
効果的な横断幕は、使う色によって印象などが左右されます。
- 色の基本を知ると横断幕を多角的に考えて作成できるようになる。
- 色の明度や彩度が可読性や視認性につながる。
- 暖色系の色は活性化の色とされ、応援や販売につながる色といえる。
作成する際は用途に合わせて色を選び、効果的な横断幕を作ってください。